下記はデザイン途中の「つぶやき」です。
政策金融公庫の方が金利が安いね。民間の金融機関も融資条件は同じようなものだけど問題は無担保枠の扱いをどうしてくれるかだ。 #marukinoyado
レストランと居酒屋+宴会とでは空気がまるで違う。フォーマルな気分で食事をしている横で酔客が騒いでいるのはドリフターズのギャクにありそうだ。その辺りを区別して欲しいな。 #marukinoyado
行政官はこちらの提案に譲歩しなかった。プラン形状の変更はクライアントが難色を示した。結果として建物配置は安全上望ましくない方向へ進もうとしている。困った・・・。 #marukinoyado
ここしばらく配置計画のことを考えてきたが、やはり当初のプランが全ての問題に対して高得点のようだ。後は行政官を説くだけかな。 #marukinoyado
法の規制を避けるための方策が結果的に安全性を危惧する建物配置になるのはなんとも皮肉だ。ここは果敢に法に挑むべきだろう。このような矛盾に相談に乗ってくれるのが行政官の本来の勤めだと思うが現実はそうではない。 #marukinoyado
地盤調査の結果が出た。想像どおりの岩盤で形成されている。データは将来にわたって斜面崩落しない保証を100%意味するものでもないが、同時に計画を阻む理由も見つからない。ただリスクとゲインの選択ということになる。 #marukinoyado
地盤調査異常なし。むしろ岩盤なので掘るのに大変そうだ。大変と言えば収支シュミレーション。事業者より私の方が心配している。ボーダーライン以上の集客が見込めれば良いけどハードルはそんなに低くはないよ。 #marukinoyado
旅館の収支計画を作成するのは畑違いだが、たまにこういうことに挑戦するのも面白い。事業コンサルティング&プランナーになったような気分だ。しかしマーケティングは難しい。 #marukinoyado
ひとつの到達点に達したような気がするが、これで決定と言うことでもなかろう。次に網掛けしなければならないプログラムがあるとすれば、それはなんだろうか? #marukinoyado
サービス部門へのデザインは収益部門の余力でやりがちだが、ここもしっかりと取り組まないとね。後で後悔しても始まらない。風呂入りながらボーッと考えてみよう。 #marukinoyado
建物配置を移動する事によって指定区域は免れるが、そのことが施設側の自分の首を絞めるような結果になるのには何か矛盾を感じるなぁー。マァ二つの視点があるからしょうがないといえばそれまでだけど・・・。 #marukinoyado
県の土木課と現地で打合せした。急傾斜地の指定位置の確認。何とかなるかもしれない。 #marukinoyado
何年か前に行った道後温泉、漱石の間で風呂上りの浴衣を通り抜けた五月の伊予の風は気持ちよかった。お宿の間であのような体験ができたらいいな。 #marukinoyado
急傾斜地の扱いがまだ未定だが、断面計画はこんな感じになるかな。 #marukinoyado
住宅の用途に供するものに、寄宿舎、共同住宅などが入るのは理解できる。しかし寝泊りが共通するからと言って、旅館を住宅のくくりにするのは拡大しすぎではないの?お役人さん。法律は人の居住権の安全性と商行為の権利とを分けているように思うのだが、如何? #marukinoyado
同じ山の一画なのに土砂災害防止法と急傾斜崩壊防止法とでは危険区域の指定場所が違う。重複すらしていない。どういうこと?国は所有者にどんな対応をしろと言うの? #marukinoyado
記憶が新しいうちに今日の議事録をまとめよう。急傾斜地の崩壊危険区域の指定、崖地条例、土砂災害防止法・・・マァ次から次に出てくるコト。 #marukinoyado
バスコーナーを主要フレームからキャンチレバーとして持ち出そう。できるだけ基礎を集約して山側に寄せる。次に水平杭を何本か打ち込み擁壁と一体にする。最後に犬走りと擁壁を逆L字型にしてハンガーとする。これらの対策は万が一の斜面崩壊時の重要な手立てとなろう。 #marukinoyado
お宿のお風呂をホテルルームの延長と捉え、海を眺めながらそれぞれの場所で寛げるようにする。両者を区切るのをやめて浴衣と裸の中間を自由にする。浴室の中にベッドが置いてある?ムリか。それではルームの一画がバスコーナー?OKかな #marukinoyado
二人で再度現場を見る。設計者はガケ崩落を恐れ建物配置の向きを振ろうとする。クライアントは眺望重視の気持ちが強い。誰も危険性がない事を明言できない状態で、どこまで安全策を講ずるべきか。 #marukinoyado
渋谷GP地質調査では、どんな地盤で構成されているかは大体検討がつくと言っていたな。依頼するなら地耐力調査といっしょにやってもらったほうが費用的にも安上がりだ。 #marukinoyado
崖の斜度はやはり急だった。高さ26mに対して水平距離が52m必要であるのに現状は38mしかない。14mの不足だ。あとは地質を調査する他ないな。硬い地盤で形成されていれば良いけど。 #marukinoyado
ダイニングルームを含むパブリックスペースのアイデアが全然出てこない。コンパートメントと全体をどういう風に関連付けたら良いの? #marukinoyado
土地を購入する前に私に相談してくれれば、国定公園法、崖地条例についてアドバイスしてあげられたのに。それにしても役所も今になって言ってくるとはひどいね。あまり心配しなさんな。解決策はきっとある。 #marukinoyado
日曜日の午後、海を見下ろす丘でしばらくクライアントとお話をした。料理のためのお宿を計画するためだ。まだ内容は何も決まっておらず、斜面に腰をおろし二人でフリートーキングをしていると話は海のように広がった。腰を上げたときには相手の顔はもう日焼けしていた。 #marukinoyado
等高線で確認したら実際に現場で見たガケの印象よりは、傾斜が緩いようだ。条例の方は何とかなるかもしれない。それにしても条例を確認しないで土地を購入するなんてナンテオソロシイ!! #marukinoyado
コンセプトなんてどうでも良い。言葉の独り歩きだ。大切な事は作ってほしいモノが発する声が聞こえるまで考え込むことだ。 #marukinoyado
部屋タイプのイメージをひとつ思いついた。また全体に戻ろう。行ったり来りの繰り返しをしばらく続けてみるさ。 #marukinoyado
2010年7月9日金曜日
2010年4月28日水曜日
2010年4月22日木曜日
環境と暮らし
わが国でも最近になって漸く、環境意識を持つことの必要性が叫ばれるようになってきました。建築生産現場を例にとっていいますと、最近では住宅建築等の際に高気密、外断熱工法が高品質住宅の金科玉条のように扱われ、その普及が進んできています。そのこと事態、結果を導き出すプロセスに誤りがなければ奨励すべきことだと思います。しかし同時に住み手側が如何にその家の性能を発揮していくかという問題も考えなくてはなりません。ここでは住み手の意識が住宅のみならず、地球環境の快適性をも左右してしまうという認識を持つことの大切さについて触れてみたいと思います。
高気密は換気方式とセットであり、空調方式も併せて計画していかなければ、却っていろいろな弊害を発生することになりかねません。また外断熱は基本的には24時間空調が前提で考えるべき方式で、そうすることで初めてその性能が発揮されます。空調機のスイッチの入れ方によっては、むしろ内断熱の方が好ましい場合もあり又、地域によっても採用条件が違ってきてしまうと思います。木造とコンクリート造のように蓄熱量の違いであるとか、或いは屋根の形状にも注意した方が良いでしょう。
このようにある性能を得るには条件にあった装置を上手に採り入れ、そしてそれを上手に使いこなしていくことが大事です。然しそれだけでは地球環境を守るにはまだまだ不足であるという事例がニュースなどでも多く採り上げられています。それでは今、私たちは何を考え、何を為すべきなのでしょうか。私たちに求められているものは目前に立ちはだかる問題をテクノロジーによってのみ解決するという姿勢だけでは不足で、ライフスタイル、価値観にも及ぶ考え方の変革を迫られているかもしれません。この問題を解く糸口は性能の良いものを手に入れたから安心とか、先端技術に取残されてはいけないということだけではなくて、むしろ先人達が昔から工夫して生活していた中にそのヒントが隠されているのではないでしょうか。
環境とエネルギーと暮らし方をセットで考えるということは、自然のからくりを考えることだと思います。快適に上手に暮らしながら、且つ必要エネルギーからの廃棄物を減らすには環境意識の普及が広く求められています。火力発電、原子力発電などはそのエネルギーを産み出すために出口側に大量の、或いは危険な廃棄物を出し続けますが、この廃棄物は地球のエネルギー循環システムには元々なかったものです。風船のように閉鎖している地球では、このような人間の営みが続く限り生物が生き延びることができる環境は次々と破壊され、その触手が今も尚、増殖し続けています。それらの起因は全て、人間の行為の出口側にある廃棄物です。何かを産み出すということは、それを産み出すために使用するエネルギーからの廃棄物も同時に産み出すということです。
この原因を生み出しているのは私達人間の営みであり、これを何とかしなければならないのも人間の営みである普段の暮らしの姿勢が鍵となります。私達の生活は最早、産業革命以前に戻すことはできない。私達に必要なことは環境の仕組みにもっと目を向けることであり、何を為すかを知ることであります。その結果としてテクノロジーを上手に使用していくことではないでしょうか。環境意識を持つことはその扉であると考えます。どのような生活が理想なのか、受け継いだ地球を次の世代に、或いはどのような地球にしてバトンを渡していけるのかを真剣に考えなければならないと痛感しています。
「夏の炎天下、家が藤棚の下に建てられていたら、どんなにか涼しい住み家になることでしょう。」
「冬、昼間に受けた建物への陽射しで熱を溜め、夜になってそれを使うことができたら、どんなにか快適なことでしょう。」
高気密は換気方式とセットであり、空調方式も併せて計画していかなければ、却っていろいろな弊害を発生することになりかねません。また外断熱は基本的には24時間空調が前提で考えるべき方式で、そうすることで初めてその性能が発揮されます。空調機のスイッチの入れ方によっては、むしろ内断熱の方が好ましい場合もあり又、地域によっても採用条件が違ってきてしまうと思います。木造とコンクリート造のように蓄熱量の違いであるとか、或いは屋根の形状にも注意した方が良いでしょう。
このようにある性能を得るには条件にあった装置を上手に採り入れ、そしてそれを上手に使いこなしていくことが大事です。然しそれだけでは地球環境を守るにはまだまだ不足であるという事例がニュースなどでも多く採り上げられています。それでは今、私たちは何を考え、何を為すべきなのでしょうか。私たちに求められているものは目前に立ちはだかる問題をテクノロジーによってのみ解決するという姿勢だけでは不足で、ライフスタイル、価値観にも及ぶ考え方の変革を迫られているかもしれません。この問題を解く糸口は性能の良いものを手に入れたから安心とか、先端技術に取残されてはいけないということだけではなくて、むしろ先人達が昔から工夫して生活していた中にそのヒントが隠されているのではないでしょうか。
環境とエネルギーと暮らし方をセットで考えるということは、自然のからくりを考えることだと思います。快適に上手に暮らしながら、且つ必要エネルギーからの廃棄物を減らすには環境意識の普及が広く求められています。火力発電、原子力発電などはそのエネルギーを産み出すために出口側に大量の、或いは危険な廃棄物を出し続けますが、この廃棄物は地球のエネルギー循環システムには元々なかったものです。風船のように閉鎖している地球では、このような人間の営みが続く限り生物が生き延びることができる環境は次々と破壊され、その触手が今も尚、増殖し続けています。それらの起因は全て、人間の行為の出口側にある廃棄物です。何かを産み出すということは、それを産み出すために使用するエネルギーからの廃棄物も同時に産み出すということです。
この原因を生み出しているのは私達人間の営みであり、これを何とかしなければならないのも人間の営みである普段の暮らしの姿勢が鍵となります。私達の生活は最早、産業革命以前に戻すことはできない。私達に必要なことは環境の仕組みにもっと目を向けることであり、何を為すかを知ることであります。その結果としてテクノロジーを上手に使用していくことではないでしょうか。環境意識を持つことはその扉であると考えます。どのような生活が理想なのか、受け継いだ地球を次の世代に、或いはどのような地球にしてバトンを渡していけるのかを真剣に考えなければならないと痛感しています。
「夏の炎天下、家が藤棚の下に建てられていたら、どんなにか涼しい住み家になることでしょう。」
「冬、昼間に受けた建物への陽射しで熱を溜め、夜になってそれを使うことができたら、どんなにか快適なことでしょう。」
2010年4月9日金曜日
住宅性能表示
住宅を含めた建築の設計を行う我々の仕事では建築の性能に関して充分に注意をしておりますが、下記に掲げるような項目をそれぞれを数値化するということは行っておりませんでした。またこれまではその制度も数値判定基準もありませんでした。特に住宅は詠み人知らずのようなケースの商品化という問題もありますので、このような制度は住宅品質の平均点を上げるという意味で有意義であると思います。 しかし性能の高さが住み易さに直結するかと問われれば、それは少し違うのではないかという気がします。この制度は飽くまでも住宅の安全性の指標及び売買時の評価基準になり得るものとして捉えた方が無難ではないかと思います。
この制度の体系と概要を下記しておきます。先ず体系的には、住宅性能表示は品確法のひとつとして制定されています。
品確法とは次の3点で構成されている。(品確法=住宅の品質確保の促進等に関する法律)
1.新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること。 →義務
2.様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること。 → オプション
3.トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること。 →1とリンク
上記1は住宅の提供者(施工者)に義務として課せられる。2は建主がオプションとして選択できる。3は1の問題が発生した時に評定に掛けることができる。
上記2の住宅性能表示制度とは良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するためにつくられた制度で次の3つの目的を持つ。
1.各性能を数値化(等級)して比較しやすくする。
2.評価を客観的に行う第三者機関を整備して信頼性を確保する。(設計評価と建設評価)
3.表示性能は契約内容(原則)とされることで性能を実現する。
住宅性能表示の評価項目は次の10項目
1. 構造の安定 6. 空気環境
2. 火災時の安全 7. 光・視環境
3. 劣化の軽減 8. 音環境
4. 維持管理・更新への配慮 9. 高齢者等への配慮
5. 温熱環境 10.防犯対策
以上が住宅性能表示の概要です。住宅を建てる場合に信頼できるパートナーがいる場合でもお互いに共有できる目標値としてその性能を掲げることができるという意味で有効であると思います。また完成されると外からは見ることができない建築中の内部を夫々の箇所においてチェックを行うというのも評価できると思います。しかし住み易さ或いは住宅の自分との相性までは数値化できないということも事実だと思いますので過度な期待は避けたほうがよろしいのではないでしょうか。
この制度の体系と概要を下記しておきます。先ず体系的には、住宅性能表示は品確法のひとつとして制定されています。
品確法とは次の3点で構成されている。(品確法=住宅の品質確保の促進等に関する法律)
1.新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること。 →義務
2.様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること。 → オプション
3.トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること。 →1とリンク
上記1は住宅の提供者(施工者)に義務として課せられる。2は建主がオプションとして選択できる。3は1の問題が発生した時に評定に掛けることができる。
上記2の住宅性能表示制度とは良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するためにつくられた制度で次の3つの目的を持つ。
1.各性能を数値化(等級)して比較しやすくする。
2.評価を客観的に行う第三者機関を整備して信頼性を確保する。(設計評価と建設評価)
3.表示性能は契約内容(原則)とされることで性能を実現する。
住宅性能表示の評価項目は次の10項目
1. 構造の安定 6. 空気環境
2. 火災時の安全 7. 光・視環境
3. 劣化の軽減 8. 音環境
4. 維持管理・更新への配慮 9. 高齢者等への配慮
5. 温熱環境 10.防犯対策
以上が住宅性能表示の概要です。住宅を建てる場合に信頼できるパートナーがいる場合でもお互いに共有できる目標値としてその性能を掲げることができるという意味で有効であると思います。また完成されると外からは見ることができない建築中の内部を夫々の箇所においてチェックを行うというのも評価できると思います。しかし住み易さ或いは住宅の自分との相性までは数値化できないということも事実だと思いますので過度な期待は避けたほうがよろしいのではないでしょうか。
2010年4月1日木曜日
カルロ・スカルパ
2010年3月5日金曜日
耐震診断
国が行う各公共施設の耐震対策は学校の診断においては、もうそろそろ終わりに近づいているのではないかと思いますが、その他の施設ではまだ道半端といったところでしょうか。私の事務所もいくつかの学校の診断を行いました。大地震は最近でも世界各地で発生しておりますように、耐震対策は地震大国日本においては国民の命を守る重要な施策であると考えます。しかし同時に現在の財政の側面も合わせて考えなくてはならないと思います。
ここで耐震対策に充てる予算の使い方に関して少し考えてみたいと思います。先に現在行われている対策の内容を簡単に述べておきます。国が行う耐震対策は三つの業務に分かれております。第一に耐震診断、それを受けて第二の補強設計、そして第三の工事という三段階になります。このうち耐震診断と補強設計は設計業務になりますが、この部分に重複しているところがあるのではないかと私は見ています。
構造設計と言う業務は誰が行っても同じ結論が導き出されると言うものではなく、構造的な解決策はいくつかあって、それぞれの構造設計者が持つ考え方、耐力の組み立て方によって様々な結論が導き出されてきます。このような話を聞くと意外と思われるかもしれませんね。そして国が行う耐震業務では診断業務と補強設計業務との二つの業務を年度と設計者とをそれぞれ分けて別々に発注しております。
上の理由から診断業務で行われた構造計算とその考え方が、次の年度で補強設計を担当された別の設計者にそのまま引き継がれるとは限らない訳ですね。業務には責任が伴いますから担当された設計者は自分が責任を取れる方法でのみ業務を遂行します。このような現実がある限り、予算と業務の効率化という観点から国は発注方法を見直すべきではないかと私は考えます。
仮に二つの業務を一本化すると私の試算では一件(延べ床300坪程度)あたり50万円前後の予算削減が可能ではないかと見ています。全国規模では相当な金額になると思います。それでは何故一本化ができないのだろうか?恐らく国及び自治体の年度毎の予算配分の仕方に問題があると思われます。年度毎の帳尻が合えば良いという考え方ですね。それを5年、10年と続けた場合にどれだけ多くの税金を必要とするかという概念が麻痺しているのではないかと思います。これは全体システムの問題でもありますね。
ここで耐震対策に充てる予算の使い方に関して少し考えてみたいと思います。先に現在行われている対策の内容を簡単に述べておきます。国が行う耐震対策は三つの業務に分かれております。第一に耐震診断、それを受けて第二の補強設計、そして第三の工事という三段階になります。このうち耐震診断と補強設計は設計業務になりますが、この部分に重複しているところがあるのではないかと私は見ています。
構造設計と言う業務は誰が行っても同じ結論が導き出されると言うものではなく、構造的な解決策はいくつかあって、それぞれの構造設計者が持つ考え方、耐力の組み立て方によって様々な結論が導き出されてきます。このような話を聞くと意外と思われるかもしれませんね。そして国が行う耐震業務では診断業務と補強設計業務との二つの業務を年度と設計者とをそれぞれ分けて別々に発注しております。
上の理由から診断業務で行われた構造計算とその考え方が、次の年度で補強設計を担当された別の設計者にそのまま引き継がれるとは限らない訳ですね。業務には責任が伴いますから担当された設計者は自分が責任を取れる方法でのみ業務を遂行します。このような現実がある限り、予算と業務の効率化という観点から国は発注方法を見直すべきではないかと私は考えます。
仮に二つの業務を一本化すると私の試算では一件(延べ床300坪程度)あたり50万円前後の予算削減が可能ではないかと見ています。全国規模では相当な金額になると思います。それでは何故一本化ができないのだろうか?恐らく国及び自治体の年度毎の予算配分の仕方に問題があると思われます。年度毎の帳尻が合えば良いという考え方ですね。それを5年、10年と続けた場合にどれだけ多くの税金を必要とするかという概念が麻痺しているのではないかと思います。これは全体システムの問題でもありますね。
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